[V] 屋根の種類(屋根の形による分類)
1.切妻造(きりつまつくり)・・・両下(りょうさげ)。大棟を境に二つの傾斜面を葺き下ろした形。日本においては古来より
切妻屋根は寄棟屋根より尊ばれた。
2.寄棟造(よせむねつくり)・・・(四注造)大棟から下方へ四方に葺き下ろした形で、三角形と四角形(台形)の組み合わせ。
3.入母屋造(いりもやつくり)・・・母屋を切妻とし、その四方に庇(ひさし)をつけた形で、寄棟造の上部に切妻造を重ねたものとみられる。切妻屋根は寄棟屋根より尊ばれ、その組み合わせである入母屋造はもっとも格式が高い形式として重んじられた。なお、この形式の屋根は西洋では少なく、木造建築主体のアジア諸国に多くみられる。
4.宝形(ほうぎょう)造・・・正方形の四方隅棟(すみむね)が頂上に集まる形。頂上に雨(あま)仕舞(じまい)の露盤・宝珠をのせる場合が多い。六注造・八注造もある。
屋根の知識があるともっと日本めぐりが楽しめます
屋根について1.屋根の種類(葺く材料による分類)
2.瓦屋根の各部の名称
3.屋根の種類(屋根の形による分類)
4.特殊な屋根の形式
5.瓦屋根の細部の名称
6.屋根から見た寺院建築と神社建築